「会社でGTECを受けなければいけないけど、そもそもGTECとはどういう試験?」
「問題の難易度や、スコアの目安が気になる」
「おすすめの対策や勉強法があれば、ぜひ知りたい」
このような疑問を解決するために、本記事では、GTEC経験者の私が試験の概要から、問題の難易度、スコアの目安、おすすめの勉強法までわかりやすく解説しました。
今回は主に、大学生が受験するGTEC Academicと、社会人が受験するGTEC Businessについての解説です。
大学生や社会人で「これからGTECを受験する」という方は、この記事を読めば、GTECの概要と対策が一気にわかりますよ。
ちなみに、私の英語力はTOEIC L&Rが885点、GTEC Businessが640点です。
それではみていきましょう。
GTECとは
GTECとは、ベネッセが提供する英語力検定です。
TOEICやTOEFLと同じように、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4つの能力を測定できます。
試験は、小学生・中学生対象のGTEC Junior、中学生・高校生対象のGTEC(Core・Basic・Advanced・CBT)、社会人・大学生対象のGTEC(Business・Academic)の3つに分かれています。
種類が多くて、少しわかりづらいですよね。
簡単に説明すると、大学受験のため(=センター英語)に受けるのがGTEC CBT、就活のため(=TOEIC)に受けるのがGTEC Business、留学のため(=TOEFL)に受けるのがGTEC Academicです。
したがって、会社でGTECを受けるという方は、GTEC Businessになります。
ここでは、大学生が対象のGTEC Academicと、社会人が対象のGTEC Businessについて、詳しく見ていきます。
試験概要
GTEC AcademicとGTEC Businessの受験方法は、団体受験と個人受験の2種類に分かれます。
試験項目は、4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)、または2技能(リスニング・リーディング)から選ぶことができます。
また、受験場所は社内受験(学内受験)と自宅受験の2種類。
受験料や試験時間は下記の表のとおりで、受験方法や試験項目に応じて異なります。
GTEC Business(団体受験)
種類 | LRSW | LS | LR |
---|---|---|---|
Listening | ○ | ○ | ○ |
Reading | ○ | ー | ○ |
Writing | ○ | ー | ー |
Speaking | ○ | ○ | ー |
配点 | 満点1000点 (250点×4) | 満点500点 (250点×2) | 満点500点 (250点×2) |
受験時間 | 50分 | 20分 | 30分 |
受験場所 | 自宅・社内受験 | 自宅・社内受験 | 自宅・社内受験 |
受験料(税別) | 6,600円 | 4,400円 | 2,200円 |
GTEC Business(個人受験)
種類 | LRSW | LR |
---|---|---|
Listening | ○ | ○ |
Reading | ○ | ○ |
Writing | ○ | ー |
Speaking | ○ | ー |
配点 | 満点1000点 (250点×4) | 満点500点 (250点×2) |
受験場所・時間 | 公開会場:90分 自宅受験:50分 | 公開会場:50分 自宅受験:30分 |
受験料(税別) | 公開会場:13,200円 自宅受験:8,000円 | 公開会場:4,200円 自宅受験:2,200円 |
GTEC Academic(団体受験)
種類 | LRSW | LR |
---|---|---|
Listening | ○ | ○ |
Reading | ○ | ○ |
Writing | ○ | ー |
Speaking | ○ | ー |
配点 | 満点1000点 (250点×4) | 満点500点 (250点×2) |
受験時間 | 50分 | 30分 |
受験場所 | 自宅・学内受験 | 自宅・学内受験 |
受験料(税別) | 6,600円 | 2,200円 |
TOEICと違って試験時間が短いのが、個人的にうれしいポイント。
TOEICよりも気軽に、英語力を測ることができます。
ちなみに、公開会場は以下の場所から選べます。
場所が少ないし料金も高くなるので、個人受験の場合は自宅受験の方がおすすめ。
問題構成
Listening、Reading、Writing、Speakingの順番で出題されます。
各パートの出題傾向やサンプル問題は、公式サイトから確認可能。
さきほど説明しましたが、基本的にはGTEC BusinessがTOEIC、GTEC AcademicがTOEFLに対応しています。
スコアの目安
GTECのスコアとレベルは、公式サイトで下記のように説明されています。
スコア | 到達目標とする力 |
---|---|
720~1000 | 交渉、プレゼンテーション、マネジメントなど、ほぼどのような場面でも自信を持って英語を業務に使用することができるレベル |
650~719 | 海外赴任が可能なレベル。日常生活、担当業務でも大きな問題なく即戦力で使える英語力を持っているレベル |
560~649 | 担当業務での海外出張や、海外担当業務を行うことができるレベル |
350~559 | 個人的な海外旅行程度であれば英語を使ってコミュニケーションできるレベル |
0~349 | 限られた状況の中でなら、部分的に相手のことを理解し、簡単なフレーズで自分の意図を相手に伝えることができるレベル |
また、GTECとTOEICのスコア換算は大体以下のとおり。
たとえば私の場合、TOEIC L&Rが885点、GTEC Businessが640点なので、GTECの方がTOEICよりもスコアが若干低く出る傾向にあります。
CEFR | GTEC | TOEIC L&R | TOEIC S&W |
---|---|---|---|
C2 | 960〜1000 | ー | ー |
C1 | 740〜940 | 945〜990 | 360〜400 |
B2 | 600〜720 | 785〜940 | 310〜350 |
B1 | 480〜540 | 545〜780 | 240〜300 |
A2 | 280〜460 | 220〜540 | 160〜230 |
A1 | 140〜260 | 120〜215 | 80〜150 |
CEFRとは
「CEFR(セファール)」とは、外国語のコミュニケーション能力を表す指標のことで、欧米を中心に広く使われている国際標準規格です。 レベルは A1、A2、B1、B2、C1、最高レベルのC2に分けられています。
TOEICやTOEFLと何が違うの?
ここでは、「結局TOEICと何が違うの?」という方のために、GTECの特徴を紹介します。
GTECが、TOEICやTOEFLなど他の英語検定試験と異なるのは、次の3つです。
- 受験料が安い
- 試験時間が短い
- パソコンで受験する
1.受験料が安い
リスニングとリーディングの2技能を測定する場合、TOEIC L&Rの受験料が5,900円(税別)なのに対し、GTECの受験料は2,200円と格安。
また、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を測定する場合でも、TOEICが16,940円(5,900円+9,500円)、TOEFLが約25,000円(US$235)なのに対し、GTECは8,000円(個人受験の場合)で受けられます。
留学を考えている学生さんは、「TOEFLを受けたいけど、受験料が高いな」と感じている方も多いですよね。
GTEC Academicなら、TOEFLの半額以下で試験が受けられるため、お金のない大学生にもおすすめです。
また、受験料が安いので、失敗したときに再チャレンジしやすいのもメリット。
受験回数が増えれば、問題の傾向もわかってくるので、英語が苦手な方でもスコアが上がりやすいです。
2.試験時間が短い
GTECの試験時間は、2技能(リスニング・リーディング)が20分、4技能が50分と、英語の検定試験の中では最短です。
TOEICやTOEFLの場合、少なくとも半日は試験に時間を取られますよね。
「TOEICを受けたいけど、予定が空けられない」という理由で受験を見送っている方は多いのではないでしょうか。
GTECなら、1時間以内で試験が終わるので、忙しい人でも手軽に英語力を測定できます。
3.パソコンで受験する
GTECの試験は、すべてパソコンを使って受験します。
そのため、採点結果が返ってくるのも受験の10日後とかなり早いです。
採点結果がすぐにわかると、次の学習につなげやすいため、モチベーションも維持しやすいですね。
ただし、デメリットも…
GTECの唯一のデメリットといえるのが、参考書が少ないことです。
GTECは、TOEICやTOEFLと比べると知名度が低く、特にGTEC Business・Academicは参考書や問題集がほとんど出版されていません。
ただし、基本的にはTOEICやTOEFLと同様の対策をすれば問題ありませんので、あまり心配する必要はないでしょう。
GTEC Business対策におすすめの勉強法
GTEC Businessの対策に、特別な勉強法は必要ありません。
問題傾向はTOEICと同じなので、TOEIC対策で持っている参考書や単語帳があれば、それを使えばOKです。
ここでは、「TOEICの参考書なんて持ってないよ」という方のために、おすすめの勉強法を2つ紹介します。
「テストまであと1週間しかない」という方でも使える方法ですので、ぜひ実践してみてください。
リスニング・リーディング対策におすすめ!スタディサプリEnglish
公式サイト:https://eigosapuri.jp/
特徴
「5分や10分とかのスキマ時間を使って勉強したい」「参考書を持ち歩くのは面倒」「文章よりも動画で勉強したい」という方には、スタディサプリEnglishがおすすめ。
スタディサプリEnglishを使えば、スマホで問題演習、講義動画の視聴、学習管理ができます。
わざわざ「勉強時間」を作らなくても、ちょっとした空き時間で英語の勉強ができるので、忙しい社会人の方でも続けやすいです。
一つデメリットをあげるとすれば、月額料金2,980円(税別)がかかること。
だいたい参考書1冊と同じくらいの値段なので、1ヶ月や2ヶ月のような短期間だけ勉強したいという方には、スタディサプリをおすすめします。
反対に、半年や1年のような長期スパンで勉強する場合は、スタディサプリよりも参考書を購入して勉強した方が安く済むでしょう。
ちなみに、スタディサプリには7日間の無料体験があります。
したがって、「試験まであと1週間しかない」という場合の対策には、スタディサプリは非常におすすめ。
わざわざ新しい参考書を買わなくても、スタディサプリを使えば、無料で対策ができますよ。
英語学習の新定番!スタディサプリ ENGLISH まずは無料体験!
ライティング・スピーキング対策におすすめ!オンライン英会話のベストティーチャー
公式サイト:https://www.best-teacher-inc.com/
特徴
ベストティーチャーは、オンライン英会話では唯一「ライティングレッスン」があるスクール。
ライティングの独学って、自分の答えが本当にあっているのか不安になりますよね。
ベストティーチャーでは、プロの講師がきちんと回答を添削してくれるので、正しい英語が身につきます。
また、英語の試験対策コースが多いのも特徴の1つ。
TOEIC・TOEFLに加えて、英検・IELTS・TEAP・GTECにも対応しています。
こちらも、デメリットは料金が少し高いこと。
最も安い通常コースで月額12,000円なので、他のスクールと比べるとやや料金は高めです。
下記記事でベストティーチャーのメリット・デメリットを比較しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
WritingとSpeakingを両方学びたいならベストティーチャー(Best Teacher)
GTEC Businessは今のうちに勉強しておこう!
GTECは「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの能力を測定できる英語コミュニケーションテスト。
TOEICよりも安く、速くテストできるのが、GTECの特徴です。
知名度はまだ低いですが、WEB上で受験できる試験として、今後広がっていくと予想されます。
今のうちに勉強して、良いスコアを持っておけば、将来的に活用できる機会も増えるでしょう!
コメント